アジアカーボンニュートラルセンター環境未来都市 北九州市

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海外展開企業紹介

株式会社アステック入江

どんな会社ですか?

当社は、北九州市に本社を置き、1910年創業以来、100年以上にわたり日本の製鉄産業を支えてきた総合鉄鋼・環境関連企業です。主力事業は、製鉄所における溶銑予備処理や鋼管の精整・検査、設備エンジニアリングなど、鉄づくりの中核を担う工程であり、高い現場技術力と信頼性を強みとしています。

平成に入ってからは、鉄事業で培ってきた技術やノウハウを活かし、事業領域を拡大してきました。具体的には、鉄粉や塩化鉄液の製造、非鉄金属リサイクル、PCB廃棄物処理など、環境・リサイクル分野へと経営の多角化を進めています。とりわけ、塩化鉄液リサイクル事業や都市鉱山リサイクルといった資源循環への取り組みは、北九州市が推進する「環境モデル都市」の取り組みと親和性が高いと考えています。
当社は、長年にわたり地域産業とともに歩んできた企業として、製造業としての競争力と環境保全の両立を図りながら、持続可能な社会づくりへの貢献を目指しています。

お話を伺った株式会社アステック入江の安田さん(右)、
高橋さん(中央)、水江さん(左)

旧・中央事務所-工場外観(昭和30年)

これまでどのような国際協力・海外ビジネス展開を行ってきましたか?

日本企業向けの現地サポートを目的に、当社はかつて中国・上海にリサイクル工場を設置し、廃液処理やリサイクル関連事業の海外展開に取り組んだ経験があります。現地ニーズの把握や商習慣の違いなどから、多くの試行錯誤をしましたが、海外ビジネス特有の難しさとともに多くの知見を蓄積することができました。現在は、事業形態を変え、現地企業向けに塩化鉄液リサイクル用の鉄粉輸出を継続しています。
また、近年、当社が開発した都市鉱山リサイクルシステムは、海外から高い関心を集めています。2022年11月に北九州市で開催されたHorasisアジアミーティングへの出展をきっかけに、ナイジェリアでの事業可能性について調査を開始し、JICAの支援を受けながら現地調査を実施しました。設備の外販には至りませんでしたが、現地サプライヤーとの新たなつながりを構築でき、既存事業における資材調達面で成果をあげています。海外案件は、予期せぬ事態も多いですが、柔軟な対応と粘り強い姿勢を大切に展開していきます。

現在は、自社で海外に進出する形ではなく、国内の得意先企業への安定的な資材供給を軸に、海外とのビジネスを展開しています。従来は中国サプライヤーへの依存度が高い状況でしたが、近年は中国以外の調達先開拓にも注力しており、2025年にはベトナムからの調達を開始しました。これまでの経験が、着実に次の取り組みへとつながり始めています。

廃電子回路基板

濾過回収金

ナイジェリアでの調査の様子

今後の展望について教えてください

当社は、官営八幡製鐵所の荷役下請け事業者として創業し、鉄事業を中核に発展してきました。現在、日本製鉄様が高炉から電炉への転換を2030年に向けて進める方針を示しており、こうした事業環境の変化への対応が、重要な経営課題となっています。将来を見据えた検討を着実に進める一方で、足元では安定的な事業継続を支えるため、海外も含めた調達先の多角化に引き続き取り組んでいきます。
また、使用済み電子基板の海外調達にも関心がありますが、これまでの海外事業の経験を踏まえ、品質や信頼性を的確に見極める力を養うことが不可欠だと考えています。今後も、国内外のパートナーとの連携を一層深めながら、変化に柔軟に対応し、持続可能な事業基盤の構築を着実に進めていきます。

株式会社アステック入江

企業HP:https://www.astec-irie.co.jp/
本社所在地:〒805-8507 北九州市八幡東区西本町3丁目1番1号
JICA 2023年度中小企業・SDGsビジネス支援事業~ニーズ確認調査~:ナイジェリア国 廃基板リサイクル装置を用いた新たなE-wasteリサイクルシステム構築のためのニーズ確認調査:https://www2.jica.go.jp/ja/priv_sme_partner/document/1585/Nz231116_summary.pdf

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